「歩飲(ほいん)」をご存知だろうか。文字通り歩きながら(酒を)飲むので歩飲というのだ。
歩飲は最高に健康的で不健康なカルチャー をモットーに不定期で歩飲を愛する者たち、通称「ホイナー」に話を聞いてみたいと思う。第十八回は稲妻アキ(純情マゼラン、KYOKO TOKYO)氏。
ホイナー(歩飲者)紹介
稲妻アキ(純情マゼラン、KYOKO TOKYO)[@heiseidaiyoukai]
ギターボーカルを担当。肝臓強し。肩デカし。
歩飲の魅力
歩飲の魅力といえば何と言っても「ただ歩くよりも10倍たのしい」です。もちろん四季も感じられるしシラフの時には気付かなかった些細な道や景色の面白味に気付くことが出来る、ある種の脳開発でもあります。特筆すべきは秋口に金木犀の香りを歩飲中に感じられた時に世界陸上の織田裕二ばりに「地球に生まれて良かった」そう感じるのです。「ここが楽園なのではないか」と。心のクラウチングスタート、切れてますか?僕はスタートダッシュ大成功しています。歩飲のおかげです。
「あそこの角まで歩いたら、ああ回ってこうやって家に帰ろう」そう思ったのも束の間。あそこの角にはコンビニがあります。するとどうでしょう。そのコンビニにはお気に入りのお酒があるではないですか。買いますよね。そうするとそれを飲みながら「あそこの角まで…」エンドレス。終わることのない旅路。それが歩飲です。同じところを通ってもさっきまでと表情が違う。なぜなら体内のお酒が増えているからです。「引き際を見付けたい」そう思えるのは夏の暑さと冬の寒さの中だけです。春と秋は終わることのない歩飲が今にも落ちてきそうな星のように輝きます。
「春になると変質者が増える」これはお馴染みの島国JAPANですが、歩飲者(ホイナー)も増えること間違いないでしょう。春と秋が短くて良かったと思ってます。何故ならずっと歩いてしまうから。疲労骨折物です。病院に「歩飲外科」が出来てしまいます。それほどまでに歩飲は魅力的なものなのです。
これから歩飲を始める人へのアドバイス
まずは好きな道を見つけることです。車通りの多いところもいいですし、人が通らない裏道も最高です。お気に入りのルートを見付けた後は冒険もいいと思います。「こんな道あったんだ」「この道いつものここに出るんだ」等々たくさんの発見があります。歩飲の魅力のひとつに「発見」があり、そして「開拓」があります。誰に言われてやることでもなければ、歩き方に縛りもありません。自由気ままに、良き歩飲ライフを!
歩飲におすすめのお酒
序盤はビールや発泡酒で歩飲に乾杯するといいスタートが切れます。僕はアサヒスタイルフリーです。
そのまま気の赴くままアサヒスタイルフリーをおかわりしてもいいですし、途中からはお腹にたまらないお茶割りなんかもオススメです。
あとこれは歩飲豆知識なのですが、キャップ付きの物ですとコンビニでトイレを借りる際などに重宝します。ポッケに入れといて両手が空くことの強味を感じられるお酒は歩飲向きです。